法人化のメリットとデメリット

個人事業主の方であれば一度は法人化を考えたことがあると思います。法人化すれば自分に給料を出して節税することも可能ですし、厚生年金等の社会保険に加入することもできます。一方、社会保険に加入することをデメリットととらえる考え方もありますし、法人設立費用や維持コストも法人の方が増えるでしょう。

 

そのため、どれくらいの規模になったら法人化したほうが得なのか、いわゆる法人化の損益分岐点について相談を受けることも多いです。これについては家族構成や従業員構成等も関係するため一概には言えませんが、シミュレーションしてみればわかります。

 

ただし、ここで注意すべきは事業の規模は変動するということです。節税のために法人化したのに経営悪化によって節税効果は減少し、維持コストだけが残るというケースはよくあることです。法人をやめて個人事業に戻るというのは対外的にもやりづらいものです。

 

したがってコスト削減だけを考えて法人化するというのはお勧めしません。コストは多少増えてでも、法人にして信用力を高めたいとか、規模を拡大していきたいとか、そういった思いが大切だと思っています。